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トップページ > 活動史(20世紀) > 喜劇映画研究会 1994年 サイレント喜劇の絶頂期 II
喜劇映画研究会 1994年

サイレント喜劇の絶頂期 II

【期 間】1994年3月18日(金)~3月20日(日)
【場 所】イメージフォーラム・シネマテーク
【主 催】イメージフォーラム
【協 力】喜劇映画研究会

《19世紀のヨーロッパで端を発し、第一次大戦後にアメリカで昇華したサイレント喜劇。その全盛期は、ほぼ映画界の集団ヒステリーのごとく夥しい数の作品、星の数ほどのコメディアンが乱立し、熾烈な新作リリースを繰り広げていた。チャップリンを頂点とする作家、キャラクターの成功者から、魑魅魍魎の猖獗みたいな無名の新参芸人までが自身の能力限界に挑むべく、あらゆる手法で観客を劇場に呼び集めていた。その大半は今日、マニアや研究者以外の記憶からは消えたブランドとなってはいるが、往時の活力と鮮度は依然フィルムの中に記憶され、初見の現代人を驚愕させている。この芳醇な表現力こそが、映画の基本であり到達点なのかもしれない。

という訳で今回も、過去の人気スターによる百花繚乱を紹介しよう。

プログラムAはヴォードヴィル、パントマイムといった、映画誕生依然の要素で成功したキャラクター性に着目して構成。当時ギョーカイ新入りのフランク・キャプラが脚本を書いた『Feet of mud』はチャップリン、キートン、ロイドと並び称される第四の喜劇王ラングドンの主演、後のキャプラ節『小市民の武勇伝』がプロトタイプながら絶妙にヴォードヴィルと絡む。『Goood night nurse』は、おそらく'25年頃の製作で、当時のハイテク医療器具レントゲンをネタに、流麗で上品なパントマイムを見せている。主演のルピノ・レインは17世紀からつづく芸人一族出身のスター。『The scarecrow』は、大御所キートンのギミックな傑作短編。欧米で現在も大人気のローレル&ハーディ主演『You'er darn tootin'』は、演劇主体の喜劇にヒステリックなドラマ性を加味した秀作。

こうしたスラップスティック調の流行に叛旗を翻したプログラムB『猛進ロイド』は、徹底した映画理論と緻密な計算による最高傑作のひとつ、自身が設立した独立プロの第一作でもある。》パンフレットより。

上映作品

Aプログラム
Bプログラム